2017年07月17日 亀の瀬地滑り対策見学2
<移動>
1つ目の横穴から移動しました。
坑道の中が16℃で、
外気が30℃を超えているので、
外にでると、ものすごく暑いです。
<縦坑>
さっき見学したのと同じような縦坑を
上からのぞきました。
水が落ちる音が聞こえ続けました。
<覗いてます>
湧も爺も熱心にみてます。
<次の横坑>
これから右側の穴に入ります。
<分岐>
水抜き穴は左側に伸びているのですが、
右側の穴に入りました。
<レンガ造り>
両側も天井もレンガです。
旧のJR関西本線のトンネルです。
昭和6年の大地滑りで何十mも動いたので、
つぶれてなくなっていると思われていたそうです。
横穴を掘っていて、
偶然、きれいな状態で残っていたのが判明したそうです。
天井は蒸気機関車のススで真っ黒です。
<行き止まり>
行き止まりは崩れて埋まっています。
ものすごいレンガと岩の量です。
地滑りが始まってもしばらく機関車が走っていて、
入り口が埋まり始まるまで通っていたそうです。
今回初めて知ったのですが、
地滑りは土砂崩れと違い、
1日に何mといった速度でゆっくりと、
広い地域が滑るとのことです。
<レンガの様子>
レンガの断面がわかります。
緻密な設計が必要とのことで、
分厚く何層にも組まれています。
天井からレンガが落ちないのも、組み方で、
重力による圧力をうまく利用しているようです。
掘っていた当時は、
ほとんど人力でしたでしょうから、
すごい技術と労力と思います。
<クサビなど>
レールや枕木のクサビなど、
発掘された現物が、横に置かれています。
この亀の瀬は、
昔、ここまで海から船が上がってきた、
中継地だったとのことです。
昔の技術や、地滑りのこと、
自然のことや歴史など、
いろいろなことを学ぶことのできる
良い機会になりました。
<外>
また、16℃ → 30℃超え、で汗が噴き出します。
<座学>
亀の瀬の歴史、昭和の地滑り、
地形的な説明などのビデオをみました。
地滑りで、大和川の対岸が大きく盛り上がり、
今もそのままなのは驚きました。
以前から、国道に不自然に高低差があり、
平らに伸ばせばよいのにと思っていた場所は、
地滑り後の開通当時のまま、
緩く盛り上がったままの状態ということが、
理解できました。
<パネルの説明>
現在の地滑りの様子などを説明いただきました。
粘土層の上の水を抜くことに成功し、
今では1年にわずかしか動いていないそうですが、
ここ数年で、
北方に動きが大きくなっている場所がでていて、
注視しているそうです。
地滑りの場所の多くは整備されていますが、
今でも家や建築物があるのには驚きました。
<唱和の初期の地滑りの最中の様子>
昭和初期の写真から、
当時の様子がよくわかりました。
大和川がせき止められ、
危険な状態になっています。
ひび割れは数日かけて広がり、
ゆっくり地面が移動して、
大和川の北側は滑り、南側は盛り上がって、
すごい力が働き、地面が動いたことがわかります。
<機縁撮影>
資料のパネルの横で記念撮影しました。
現在打っている杭などの実物もあり、
すごい予算が使われていることが理解できました。
大阪平野へ大きな被害を及ぼす危険個所で、
予算をつぎ込んできたようです。
山ごと削り取ったほうがかなり安かったと
思っていたところ、
上のほうは大きく削ったとの説明でした。
<現在の地図>
現在、動いている方向や速度などもデータが
細かくありました。
今回は、
一般公開のイベントに応募して見学したのですが、
平日10名集まれば、
予約の上、無料で見学可能とのことです。
都合が合えば、是非、おすすめのスポットです。
爺も婆もエイジ君家族も、
我が家も大満足の見学会でした。